ここ数日ご紹介している牛窓シリーズ、これで最終回です。締めを飾るのは牛窓港の夕景。残念ながら太陽が沈みきる前に雲で覆われてしました。しかしその分雲に隠れる間際の光を楽しめたので満足しています。
今回の撮影の収穫はクラシックネガと少し仲良くなれたこと。実は撮影時のフィルムシミュレーションはノスタルジックネガで撮影していました。しかし現像時に確認するとちょっと透明感に欠ける描写。色々最適解を探しながら現像する中でクラシックネガが一番求める仕上がりだったのです。
クラシックネガの苦手な点はハイライトのマゼンタとザリっとしたシャドウ。街中で薄汚れた白い壁を撮ると、もう見たくも無い仕上がりになります。しかし今回の写真はそのマゼンタが空の青さを深め、輝く雲に冬の冷たさを加えた結果、こういう冬景色が撮りたかったんだとよ!という写真に。フィルムシミュレーションに限らず、カメラ、レンズ、設定、生かすも殺すも結局は撮影者の腕次第なんだなぁ…と実感しました。
空や海や往来する船を撮りながらブラブラします。自分好みのシチュエーションで撮りたいものを見つけてパッと撮る。楽しいです。
ここのフェリーは前島行き。ぱっと見「隣の山」なんですがその間には海があってフェリーでないと渡れない。でも乗船時間は数分…という瀬戸内独自のリズム。好みです。
発進直後「ブオンッ!」とエンジンを回すと一瞬だけ黒煙が。気づいて構えてAF合焦レリーズ。撮れた感覚と同時に煙は消えてゆきました。去年からハマっている中判フィルムでは撮れない、でもGFXなら対応出来る瞬間。上手く撮り分けられるとちょっと嬉しくなります。