趣味として写真を始めて、15年ぐらい経ちました。しかし未だに分からないことがあります。所謂「いい写真」というヤツです。もちろん自分自身、綺麗な写真、カッコイイ写真、グッとくる写真…おそらくいい写真というものを目指して何十万回もシャッターを切ってきました。にも関わらず、撮れば撮るほど、見れば見るほど「いい写真」の実感からは離れていくんですよね。
それをX君でぼやいたところ、写真家の豊田慶記さんからありがたいアドバイスを頂きました。
安心して下さい。高校生の時に植田正治先生に質問する機会に恵まれましたが、やはり「よく分からない」というお返事でした。
— Yoshiki Toyota / 豊田慶記 『カメラマン リターンズ トヨ魂 B面』発売中 (@PhotoYoshiki) June 26, 2024
巨匠でも分からないので、やっぱり分からないのだと思います。「分からないことが分かった」というのは大いなる前進だと思いますよ。
「足るを知る」ということですかねぇ。私よりずっとずっと写真に触れている人ですら分からないのか!と励まされるアドバイスでした。
私は感覚で写真を撮っています。ファインダーを覗いて被写体を見ながら構図を動かし、一番気持ちいい所でシャッターを切る。多少の経験則はあるものの基本はこのスタイルです。また、写真を見る時も感覚です。見た瞬間、好きか嫌いか、ひかり輝いているか気持ち悪いか、決まっている感じ。見れば分かる。ひと目見れば分かる。
ただ、写真を考える時には論理でアプローチしたい性格なんですよね。にも関わらず一番検討しやすい「自分」くんは感覚派。説明してくれません。分析しようにも「なんとなく」なのでサッパリ。
これが最初に書いた悩ましさの根幹なんだろうなぁと思いつつもどうにもならず。いや、「足るを知る」には行き着いているのかな。写真の道はまだまだ長く、五里霧中の様相です。それでも楽しく写真と関われているので、自分は写真に合っているのでしょう。ありがたいことです。