はじめに
FUJIFILM GFX100S II, GF20-35mmF4 R WR, ƒ/4 1/60 20 mm ISO 3200
4月の中旬から大阪万博が始まりましたね。私の周囲では興味のある人は即座に行って楽しみ、そうでない人は静観といった雰囲気です。私は当初興味無い派でした。人混みや行列が嫌いなので…しかし友人のミカヅキさんがGFX100RFを購入し、それを万博で大活躍させている姿を見て俄然興味が出てきたのです。
暑くなる前に、GW前に行かないと!ということで4/26(土)に夜間券を購入していざ万博。レンズは100RFに負けない?ためにGF20-35mmをレンタルしました笑 (45-100mmも持っていきました)
万博楽しめました!
万博のメインはパビリオンですよね。しかし私は予約に全落ちし、3日前の空き枠確保は敗退、当日の空き枠争奪戦もダメでした。行列は絶対に嫌派なので予約不要先着順パビリオンはパス。ということでひたすら建物の写真を撮りまくる作戦で臨みました。
上記作戦で臨んだ万博、しっかり楽しめましたよ。少なくとも夜間券とレンズレンタル代の元が取れるぐらいには楽しみ、写真も撮れました。懸念していた混雑も「身動きできない」「テンション下がって帰る」というレベルでは無く、入場の保安検査も5分程度で通過出来てスタッフの皆さんの頑張りと習熟を感じました。人気パビリオンは大行列でしたがスルーするので問題なし、会場は広いので、混雑ゾーンがあっても避ければ別の「何か」が必ずあります。
ごく稀にサッと入れるパビリオンもあったので、いくつか展示も楽しめました。唯一並んだのは公式お土産ストア。入場とレジ待ちで行列でしたが、入場→お土産選定→会計でトータル1時間ぐらいで済みました。
感動の大屋根リング
さて、ここから本題のGF20-35mmです。実は去年の夏にもレンタルしていたので使い勝手や画質に不安はありません。換算16mmという超広角の焦点距離が万博会場でどう生きるか…ひいては今後購入する必要があるか?使いこなせるか?という観点で撮影しました。
で、早速大屋根リングで20mmの本領発揮です。入場が夕方だったので西日に照らされるリングは圧巻!!!「こんな大きな木造建築を作ることができるのか!」と感動しました。私が会場にいる間、いつ撮っても絵になる場所で、リングだけでも夜間券のチケット代の価値があったと思います。
FUJIFILM GFX100S II, GF20-35mmF4 R WR, ƒ/8 1/320 20 mm ISO 160
FUJIFILM GFX100S II, GF20-35mmF4 R WR, ƒ/8 1/200 20 mm ISO 640
FUJIFILM GFX100S II, GF20-35mmF4 R WR, ƒ/8 1/200 20 mm ISO 800
FUJIFILM GFX100S II, GF20-35mmF4 R WR, ƒ/4 1/45 35 mm ISO 3200
FUJIFILM GFX100S II, GF20-35mmF4 R WR, ƒ/4 1/60 20 mm ISO 3200
FUJIFILM GFX100S II, GF20-35mmF4 R WR, ƒ/4 1/20 20 mm ISO 3200
換算16mm 常用は試練
「折角超広角ズームを使うのだから、なるだけ広角端を使おう。望遠端は甘え」レンズをレンタルする前はこう思っていました。そん時期もありました。今なら言えますが、甘い!甘すぎです!!!
換算16mmは飛び道具。効果的に使えば印象的で楽しく撮影できるものの常用するものではありません。上級者は可能かもしれませんがワタクシにその技量はありませんでした。カナシイデスネ。。。焦点距離が適正で無いシチュエーションで試行錯誤しても「がんばりましたね」の判子はもらえても「よくできました」には遠く及びません。風車に挑むドンキホーテの様相です。
FUJIFILM GFX100S II, GF20-35mmF4 R WR, ƒ/8 1/280 20 mm ISO 320
FUJIFILM GFX100S II, GF20-35mmF4 R WR, ƒ/8 1/280 20 mm ISO 320
FUJIFILM GFX100S II, GF20-35mmF4 R WR, ƒ/4 1/200 20 mm ISO 1000
FUJIFILM GFX100S II, GF20-35mmF4 R WR, ƒ/4 1/20 20 mm ISO 3200
見上げて撮りがち…
万博会場は面積が広い分、超高層建築はありません。多分大屋根リングより高いものは無いと思います。換算16mmにこだわっていると、どうしても被写体に近づいて見上げる…ということをしがち。最初は良くてもだんだん自分でも飽きてきて、普段から広角レンズを使っていないボロが出るなぁと感じました。上手い人はどーしてるんでしょうね。
FUJIFILM GFX100S II, GF20-35mmF4 R WR, ƒ/4 1/45 20 mm ISO 800
FUJIFILM GFX100S II, GF20-35mmF4 R WR, ƒ/4 1/200 20 mm ISO 2000
FUJIFILM GFX100S II, GF20-35mmF4 R WR, ƒ/4 1/200 20 mm ISO 1250
FUJIFILM GFX100S II, GF20-35mmF4 R WR, ƒ/4 1/200 20 mm ISO 1250
FUJIFILM GFX100S II, GF20-35mmF4 R WR, ƒ/4 1/90 20 mm ISO 3200
FUJIFILM GFX100S II, GF20-35mmF4 R WR, ƒ/4 1/105 20 mm ISO 3200
換算28mmは救済、もしくは赦し
GF20-35mmの望遠端は35mm換算28mmです(呪文かな?)。私が所有しているGFレンズの最広角端は換算35mm、なので28mmは普段なら広くて難しいなぁとなります。しかしこの日は違いました。換算16mmに苦しんだ後に望遠端にズームすると超使いやすいです。「なんて慈愛に満ちた焦点距離なんだ!胃カメラ中に背中をさすってくれる看護師さんか?」とズームする度に感動しまくり。
ズームレンズってメインは広角端・望遠端はオマケ、と思いがちじゃないですか。しかしGF20-35mmは逆。普段使いは望遠端、ここ一発で広角端を使うのが使いやすい運用だなぁと思いました。
FUJIFILM GFX100S II, GF20-35mmF4 R WR, ƒ/8 1/420 35 mm ISO 160
FUJIFILM GFX100S II, GF20-35mmF4 R WR, ƒ/8 1/200 35 mm ISO 500
FUJIFILM GFX100S II, GF20-35mmF4 R WR, ƒ/4 1/750 35 mm ISO 320
FUJIFILM GFX100S II, GF20-35mmF4 R WR, ƒ/4 1/400 35 mm ISO 320
FUJIFILM GFX100S II, GF20-35mmF4 R WR, ƒ/4 1/80 35 mm ISO 3200
FUJIFILM GFX100S II, GF20-35mmF4 R WR, ƒ/4 1/75 35 mm ISO 3200
FUJIFILM GFX100S II, GF20-35mmF4 R WR, ƒ/4 1/200 35 mm ISO 1250
おわりに
ここまで読んでいただいてありがとうございます。いかがでしょう、万博の雰囲気はお伝えできたでしょうか。こうして写真を見て振り返ってみると、昨日の事ながら「楽しんで写真撮ってるなぁ、いいなぁ」と自分でも満足できる成果です 笑
GF20-35mmも万博も、苦労や疲労はありつつもトータルでは大満喫でした。GF20-35mmはサイズ・性能ともに高水準で「GFレンズど真ん中」といった印象。GF45-100mmの焦点距離違い、と感じました。そういう意味では広角端の画角以外に大きな驚きや新たな感動はありませんでしたが、万博をこの機材で撮影出来た事は幸せでした。レンタル大正解です。ただしこの焦点距離だけで万博を撮りきるのは難しいでしょう。換算24-70mmや24-105mm辺りの標準ズームレンズをおすすめして、今回の記事を締めくくります。おわり。
FUJIFILM GFX100S II, GF20-35mmF4 R WR, ƒ/4 1/200 35 mm ISO 1250
追記:GF20-35mm雑感
サイズ・重量
細い!軽い!短い!とても取り回しがいいです。100SIIとの見た目のマッチングもGood。同時に持って行ったGF45-100mmと比較すると、重量は725g v.s. 1005gなので差は300gですがそれ以上に軽く感じます。GF45-100mmに付け替えると「重い・・・」となりました。全長の短さが効いていたのでしょうか。
ボディと組み合わせた写真やバランスの良さ、その他諸々のちゃんとしたレビューは、ぼんしゅーさんの記事が参考になるかと!
画質
ここまでの写真を見て頂ければ素晴らしい性能だと分かって頂けると思います。
個人的に嬉しかったのは全焦点距離で画質が均質なこと。どのレンジでも安定しており、ズームしても変化するのは画角だけ。世にある多くのズームレンズは望遠端の画質はお察しになりがちですが、GFレンズはその限りではありません20-35mmも同じ。私はこの点を非常に重要視するので信頼度ポイント大幅加点です!
描写傾向は最近のGFレンズらしい解像力重視のパリッとしたもの。収差由来の味わいはありません。しかし確かな実力に支えられた厚みのある色・質感・トーンが出ると思います。
AF
特別速くも遅くもなく。DCモーター機と考えれば優秀ではないかと。LM搭載すればもう少しキビキビ動くのかな?とは思いましたが、焦点距離やら何やらを考慮したトータルバランスは良いと思いました。AF-Cの追尾で妙な挙動をすることも無く、使いやすい印象です。
各GFレンズとの「体感」AF速度差はこんな感じです。
GF50mm >>> GF32-64mm > GF45-100mm > GF20-35mm >> GF35-70mm >>>>> GF80mm
注意点
レンズそのものに問題はありません。ただしフィルターを組み合わせる場合、廉価なものは避けましょう。レンタルした際にフィルターも装着されていましたのですが、所謂「いっちゃん安いヤツ」で画質の悪影響出まくりでした。
今回の撮影では自前のKenko Zetaを使っています。私が所有している他のGFレンズには、フジ純正、COKIN PURE HARMONIEなので、この辺りなら悪影響を感じずに使えると思います。(いつか評判の良い Nikon ARCRESTを使ってみたいです)
GF23mmと比べると…?
章立てしておいてアレですが、実はGF23mmは使ったことがありません…なので比較ははおろか感想を述べることも出来ません。しかし、大手レビューサイトの作例や、一時期所有していた友人の写真を見てタダモノでは無いレンズだと思っています。私が特別視しているGF110mm、GF80mm、GF55mmと同格ではないのか?と。
ですが、今の私が購入するならGF20-35mmです。先にも述べた通り望遠端の35mmが非常に使いやすく、且つ超広角の20mmにも切り込めるから。最短撮影距離が0.35mと寄れるのもGoodです。
GF35-70mmのレビューでは「ズームであるからこそ難しい」という趣旨の感想を述べましたが、20-35mmは「ズームであるからこそ使いやすい」だと感じました。