皆さんはカツラという木をご存知でしょうか。水の豊かな場所に生え、大きく育つので「〇〇の大カツラ」と称される名木が日本各地にあります。新緑の季節には非常に鮮やかな葉っぱをたくさん付けるので、緑好きな私としてはとても好きな木です。
そんなカツラ、秋には紅葉します。そして紅葉してちょっと枯れかけた葉っぱからは甘い香りが漂ってくるのです。長く厳しい夏を乗り越えたささやかな秋の風物詩と言えるでしょう。
この日は娘に付き合って、遊具ゾーン①→遊具ゾーン②→アスレチックをハシゴするハードモードでした。付き合うこちらは遊具②で既に疲れている訳ですが、休憩がてらベンチに座ると先に紹介したカツラの甘い香りを仄かに感じたのです。娘のブランコ見ながら(押さなくてよくなった超嬉しい)ベンチでカツラの香りを感じる…穏やかな秋の休日ってヤツですね。
実はワタクシ子供の頃から子供が超嫌いでした。それは今でも変わらずでして、娘は超可愛い反面子育ては「全く興味のない趣味の押し付け」と感じています。真剣に全力で取り組まないといけない、楽しいシーンがあるのも分かるけれど、趣味じゃない。親の義務重てぇ…そんな自分ですらブランコを漕ぐ娘を見ながらカツラの香りを嗅いでいると「まぁこれも悪くないねぇ」と思ったり、走る回る子供達を見て「遊べるうちに遊び倒せ!」とエールを送りたくなります。自身の本質は変わっていないのに思考は変わる。興味深いものです。
遊び疲れた娘(17kg)を片手で抱えながら、もう片方の手で腰にぶら下げたGF35-70mmを繰り出し(沈胴式)、ホルスターからGFXを抜き取って撮影しました。撮影後はホルスターにカメラを再装着して何事も無かったかのように歩き出すところまでがお約束。なんてことない夕景ですが、私にとっては記憶に残る1枚になりました。