白山平泉寺の帰りに越前大仏に行きました。事前にチェックはしておらず、道中立派なお寺があったので立ち寄った形です。
どーんと大仏殿。立派です。奈良の東大寺より大きいそうで。
振り返って大門と五重塔。
お気づきでしょうか。人がいません。駐車場→門前町→大門→大仏殿と歩いてきて、出会った人は庭師さんと受付さんの2人だけ。受付付近で感じた違和感は大門をくぐる頃には確信に変わりました。
「この施設はおかしい」
遠目から見る限りはとっても立派なお寺です。「広い敷地の寺社は権力の証、勝山の信仰を集めてたのだろう。」なーんて思っての参拝だったので、あまりの人の少なさに不安と疑問がムクムクと膨らんでいきました。
遠目から見るとこんな感じ。
大仏殿に入ると立派な大仏が祀られていました。全長17m。
やはりと言うべきか、人は1人もいません。しかし大仏さんと2人きり…というわけでもありません。なんと壁一面に小さな仏像がびっしりと祀られています。これは怖い!!!今まで感じていた違和感が一気に気持ち悪さにに変わった瞬間でした。。。
湿度が高いせいか大仏殿の中はうっすらと霧がかっています。線香やロウソクの煙ではありません。だって1本も供えてないんですから…
私は霊感無いのでお化けの類は怖くありません。星の写真を撮るので真っ暗闇の山中で一夜を過ごすことも平気です。ですがこの大仏殿はダメでした。そそくさと写真を撮って退散です。
外に出ると私の気分を表したかの様な曇天でした。
門前町で営業しているのはなんと1店舗だけです。
家に帰ってからで調べたところ、この越前大仏は建立されてからまだ30年程の新しい大仏で、大阪の相互タクシーの創業者、多田清氏が「人生借金返済論」と言う独自の喜捨理論を振りかざして作ったそうです。
バブルの時代の叩き上げワンマン社長が作った時代の遺跡ですね。時代、世代、人種、文化の違いを自分の肌で感じた1日でした。