shigiphoto days

FUJIFILM GFXシリーズで撮った写真をつらつらとご紹介。

露出によるクラシックネガの描写変化

富士フイルム機の人気フィルムシミュレーション、クラシックネガ。私も気に入って愛用しています。ただしちょっと癖が強くて使いこなすのは難しいなぁと思っていました。ハイキーな写真には合うのですが、ローキーだとシャドウ部分が汚くなって好みの描写ではなくなってしまいます。あと食事は不味そうに写りますね。

私は上記の様に大雑把な認識で使っていましたが、少し前のデジカメWatchにその事に関する記事が載っていました。

dc.watch.impress.co.jp

記事後半、「フィルムシミュレーションの色再現に迫る」章のクラシックネガ解説部分で『クラシックネガはかなり特殊なフィルムシミュレーションになっていて、明度によって色の見え方が変わるような設計にしています。ですので、暗いトーンだとシアンに、明るいトーンだとマゼンタになるように調整しています。』とあります。これを読んだ瞬間、今まで自分が感じていた難しさが論理的に説明され、一気に納得してしまいました。ちょっと快感でしたね。

一つ理解が深まったので実践してみました。が、これもなかなかに難しい。なんせ暗いトーンのシアンはそもそも好きではありません。明るいトーンのマゼンタは既に量産しているので簡単なのですが…しばらく試行錯誤してようやく少し好みの写真が撮れました。


「暗いトーンのシアン」

(GF63mmF2.8)

「明るいトーンのマゼンタ」

(SEKOR C 210mm F4.0N)

どうでしょうか。2枚並べると違いがよく分かると思います(どちらも同じ場所で撮影)。よくオールドレンズは「絞り値によって描写が変化して2度美味しい…」的な事が言われますが、クラシックネガは「露出によって描写が…」と言えますね。実質2つのフィルムシミュレーションという気がします。

GFX50Rにアップデートしてくれた富士フイルム、良インタビューを作成してくださった豊田慶記さんには感謝です。