shigiphoto days

FUJIFILM GFXシリーズで撮った写真をつらつらとご紹介。

ローライコードで24枚写真撮った感想

はじめに

6/6、ロクロクの日に、ローライコードを買ったお話をしました。この時はまだ4枚撮っただけでしたが、24枚(フィルム2本分)撮ったので今の感想を書いてみようと思います。

FUJIFILM GFX100S, GF110mm F2.0R WR LM, ƒ/2 1/250 110 mm ISO 250

www.shigiphoto.com

 

ネオパン100 ACROS II

1本目のフィルムは新品で購入したネオパン100 ACROS II。既に現像も終えて、ネガをGFXで取り込んでいます。記念すべき中判フィルムのファーストロールだった訳ですが、奇跡的に12枚ちゃんと写っていました。露出とピントはバッチ、操作も間違っておらず、機械的にも正常動作しており一安心ですね。いやーメデタイです。特に最初の4枚目までは夜の暗いお店で撮影した友人の写真なので、記憶にも残っていますし成功していて欲しいと思うものの、いきなり難しい条件での撮影だったのでちょっとドキドキしていたのです。

信頼のおける場所からカメラを購入し、しっかり操作手順を予習、撮影条件厳しいので三脚とレリーズでしっかり準備して撮影した甲斐がありました。そして初トライでも準備すればうまく撮れるという成功体験を得る事ができましたね。これは二眼レフがシンプルなカメラだからこそ、でしょうが。

 

撮った写真は結構人物が多いので、ご紹介できるのは3/12枚だけでした。晴天下でF8.0以上絞ると凄く解像する印象ですね。

Rolleicord IV, Xenar 75mm F3.5, ƒ/8.0 1/500 75 mm ISO 100, PROVIA100F(2007)

モノクロフィルムで波の写真を撮るといつも予想外の描写で驚くのですが、今回の水面もびっくりでした。こんなの見たことない。

Rolleicord IV, Xenar 75mm F3.5, ƒ/8.0 1/250 75 mm ISO 100, PROVIA100F(2007)

絞り開放F3.5も悪くはありません。ちょっと解像は落ちますがフィルムの粒状感と相まっていい雰囲気の写真になりました。

Rolleicord IV, Xenar 75mm F3.5, ƒ/3.5 1/10 75 mm ISO 100, PROVIA100F(2007)

 

PROVIA100F(2007)

2本目は2007年に使用期限の切れたPROVIA100Fです。PROVIAは父から譲り受けたドライボックスの奥に1本だけ眠っていた物。湿度は管理されていたけど15年前のフィルムなので、マトモには写らないだろう…なんらかの像が写ればいいな、ぐらいの感覚で撮りました。(腐ってたらどうしよう?)

 

が、結果は何とびっくり大成功!明らかな色被りや感度低下は見受けられませんでした。これは嬉しいですね。ちょうど新しいPROVIAが1本あるのでそのうち比べてみたいですね。

Rolleicord IV, Xenar 75mm F3.5, ƒ/8.0 1/250 75 mm ISO 100, PROVIA100F(2007)

絞ると砂も帽子もTシャツもしっかり解像しています。このカメラは1954年製。すごいなぁ。戦後10年ぐらいの時点でこれだけ撮れればさぞ感動だったでしょう。

Rolleicord IV, Xenar 75mm F3.5, ƒ/8.0 1/250 75 mm ISO 100, PROVIA100F(2007)

薄暗い喫茶店にて。大皿と机の反射が予想以上に綺麗でした。意図的に飛ばし気味ですが窓の向こうの景色もデータは残っています。絞り開放、いいぞ…Xenar、癖はないけどしっかり写った感動が大きいレンズです。

Rolleicord IV, Xenar 75mm F3.5, ƒ/3.5 1/25 75 mm ISO 100, PROVIA100F(2007)

 

おわりに

先の記事でも書きましたが、ローラーコードを入手した理由の半分は「綺麗なカメラが欲しかったから」で残りは「大きなフォーマットで撮りたかったから」です。最近フィルムの価格高騰が激しいですよね。ですが今ならまだ趣味として楽しめる範囲だと思ったので、今のうちに味わっておこう、という魂胆です。多分デジタルのセンサーがブローニーサイズに到達することは無さそうですし(有っても一般人には手が届かない価格でしょう)。ローライコード検討中に一瞬4×5や8×10も脳裏をよぎりましたが、サイズ/価格/手間を考えて却下しました。ローライのクセナーと同じ、シュナイダー製のスーパーアンギュロン65mmF8というレンズを使ってみたいという気持ちはちょっとあったんですけどね。

実際に使ってみると、二眼レフの良さの半分くらいはスクリーンにあると感じました。EVFや一眼レフのOVF、はたまたRFや素通しファインダー、どれとも異なる見え味で唯一無二です。高解像ではいももの非常に魅力的な見え味で「このスクリーンに映る世界を撮ることが出来るのかも?」という期待を込めてシャッターを切るのがとても楽しい。私のローライコードはローライフレックスに比べてスクリーンは暗いらしいのですが、それが良い効果なのか悪い効果なのか、ちょっと気になりますね。整備済み品を買ったのでローライコードの中ではよく見える方なのでしょうが。

写真が現像されるまでの間はスクリーンにウットリするだけで満足していました。が、現像後のフィルムを見て大きなフォーマットの凄みも体感することに。仕上がった写真を見て感じたのは「情報が緻密に凝縮されてる」ということ。GFXでデジタイズしている事もあり、パッと写真をモニターで見た際の印象(特に情報量)はブローニーフィルムと4433デジタルセンサー、似ています。ただポジやネガは普段27インチのモニタで見ている情報がロクロクサイズに凝縮されていて、そこに大きな感動がありますね。正方形のフィルムから何かが照射されているかの様です。ブローニーでこれならシノゴやバイテンのシートフィルムだとどうなってしまうのか…

FUJIFILM GFX100S, GF50mm F3.5R WR, ƒ/4 1/250 50 mm ISO 1600

ローライコードを買うときに、使いたいフィルムはポジ&モノクロと思っていました。そして仕上がった写真を見てその考えは正解だったと確信です。私の好みに合うのはこの2種ですね。頑張ってフィルム買おう!