shigiphoto days

FUJIFILM GFXシリーズで撮った写真をつらつらとご紹介。

ローライコードで楽しむ写真活動

はじめに

ロクロクの日(6/6)にローライコードを購入して2ヶ月が過ぎました。その間使ったフィルムは9本。結構撮ってますね(お金も掛かってる)。思いっきり使いこんだ訳ではないものの、少しはローライコードやフィルムの事も分かってきました。メリットデメリット、自分がフィルムを使う意義、楽しいと思うポイント…ただそれを整理して文章化できる程には確信が持てていないので、写真撮影〜その後までの活動をご紹介してフェーズ毎の感想などを書いていこうと思います。

撮影地への移動

移動はデジタルでもフィルムでも変わりありません。私の場合はバイク一択。ただ、移動中にいい雰囲気を発見した時の「撮る/撮らない?レンズは?焦点距離は?フィルムシミュレーションは?」という思考の選択肢に「GFXで撮る?ローライで撮る?」が加わって迷いは増えます。この辺はもっとローライコードの特性が掴めれば悩むことは少なくなるでしょう。

FUJIFILM GFX100S, GF50mm F3.5R WR, ƒ/8 1/850 50 mm ISO 200

FUJIFILM GFX100S, GF32-64mmF4 R LM WR, ƒ/8 1/320 32 mm ISO 400

ちなみに上の2枚のシチュエーションで、よく言われる「ポジは露出が厳しく、ネガはラティチュードが広い」のポジ部分を体感しました。GFXの感覚ですとシャドウとハイライトには沢山の情報が残っており現像で調整可能です。16bitRAW様様ですね。ですがポジは全然ダメ。シャドウはただの黒、ハイライトはただの白で全く情報は記録されていません。特にシャドウは黒というより闇って感じ。あまりにも輝度差の大きい被写体はポジに向かないんだなぁと実感しました。こういう体験もフィルムを使う目的の一つなので失敗上等、楽しんでます。

闇に飲まれるV7さん。フィルムの感光していない部分は本当に黒塗りでデータが無いんだなぁ。

Rolleicord IV, Xenar 75mm F3.5, ƒ/3.5 75 mm ISO 100, Velvia100

被写体探し、セッティング、撮影

私がローライコードでの撮影でとても楽しいと思うのが、スクリーンを覗いて構図&ピント合わせをしている時。このスクリーンの美しさは無類です。EVFはもちろん一眼レフのOVFやレンジファインダー、素通しファインダーとも違うんですよね。一眼レフのOVFから濁りを取り除いて、解像を残しつつガウスぼかしを入れた様な印象です(分からんか…)。幻想的な世界を覗き見ている感じがするんですよね。「このスクリーンの世界を撮れちゃうの!?」とワクワクします。大判カメラのスクリーンはもっと綺麗なんでしょうね。ちょっと憧れます。

FUJIFILM GFX100S, GF32-64mmF4 R LM WR, ƒ/4 1/140 64 mm ISO 3200

Apple iPhone 12 ƒ/1.6 1/40 4.2 mm ISO 500

ただ、ローライコードのスクリーンは暗いらしいので、日陰で薄暗い渓谷では非常に見づらかったです。中心部しか見えないので構図は半分ぐらい勘。ローライコードは祈り優先MFなのか…と思いました。昔のカメラは祈りが多いのかも。

撮影地の音水渓谷はこんなところ。

FUJIFILM GFX100S, GF32-64mmF4 R LM WR, ƒ/8 1/240 64 mm ISO 3200

カメラ撮影

「ローライコードは見た目だけでも素晴らしいのに、120フィルムで写真も撮影できるデバイスなのです!」と説明したくなるほど、外見を気に入っています。でも2眼レフならなんでもOKな節操なしではありませんよ。例えばセレンはちょっと気持ち悪いと思っているので露出計はパスしたいですし、銘板の囲いが楕円でなく四角いこと必須、左右のでっぱりも極力少なくしたい…この辺がローライコードを選んだ理由です。外観が気に入っているということは自然とカメラの撮影もしますよね。

ローライコード 撮って撮られていいカメラ こんな記事も書いたことですし。渓谷は木々の隙間から木漏れ日がスポットライトの様に差し込むので、カメラみたいな小物を撮影するには良い場所なのでは?と常々思っていました。そしてローライコードで試し、その予想は正しかったことが照明されました。

FUJIFILM GFX100S, GF32-64mmF4 R LM WR, ƒ/4 1/320 43.3 mm ISO 200

現像&ポジ鑑賞

スクリーンと双璧をなす、ローライコード撮影の楽しいポイント、ポジ鑑賞。ネガやモノクロはお呼びでないんかい!というツッコミはご遠慮下さい。私個人としては「スクリーンを覗いて撮影し、ルーペで覗いて鑑賞するためにフィルム(ポジ)で撮影するんだ」と言っても過言ではありません。私が目が悪いので肉眼以上の体験ができる光学製品が好きなんですよねぇ。望遠鏡や双眼鏡は気づいていたのですが、スクリーンとルーペも仲間入りです。残念ながらネガにこの感動はないのです。そうそう、デジカメで撮った写真を等倍表示してニヤニヤする人にもルーペはお薦めします。もちろんその逆も然りです。初めてルーペで鑑賞した時に「これはデジカメの等倍鑑賞と同じだ!」と思いました(笑

透過光で鑑賞するポジの美しさ…GFXで撮った写真も反射光で鑑賞する紙ではなく、透明なフィルムにプリントしたい…

Apple iPhone 12 ƒ/1.6 1/284 4.2 mm ISO 32

Apple iPhone 12 ƒ/1.6 1/248 4.2 mm ISO 32

ルーペの世界にダイヴするような心持ち。私の経験では最も立体感を感じる鑑賞法です。

Apple iPhone 12 ƒ/1.6 1/120 4.2 mm ISO 80

Apple iPhone 12 ƒ/1.6 1/220 4.2 mm ISO 32

Apple iPhone 12 ƒ/1.6 1/300 4.2 mm ISO 32

デジタイズ

ルーペ鑑賞で終わってもいいのですが、写真を残すという意味合いではアナログとデジタル、両面でケアするのが良いと思っています。デジカメで撮った写真はSNSでシェアしたりブログに載せるし、良い写真はそれでけに留まらずプリントするでしょう?アナログのフィルムはその逆ですね。

物体は劣化しますし、データは突然消失するリスクがあります。両方でバックアップしておくことが、今の私にできる最大の対応です。まぁめんどくさいですけどね。ですが2眼レフは12枚撮りなので数は少ないですし、1枚1枚にお金掛かっているので大事にしよう、という気持ちも強いです。頑張ろう。

Rolleicord IV, Xenar 75mm F3.5, ƒ/3.5 75 mm ISO 100, Velvia100

おわりに

以上が私のローライコードの楽しみ方です。こうやって改めて整理すると楽しんでるなぁ、買って良かったなぁ、とつくづく感じますね。お金が掛かるのは痛いですが、フィルムが手に入る間はなんとか継続したいです。諦めることになったとしても、今やっておいて正解だったと確信できますね。

ちょっと後悔しているのは10年ぐらい前に大判をやらなかったこと。GFXを使っている今の私だから中判フィルムに手を出したのであって、若い頃の私に大判フィルムをやれというのは酷ですが、しかし経験しておいて欲しかったという思いは拭い去れません。やむなしやむなし。

Rolleicord IV, Xenar 75mm F3.5, ƒ/3.5 75 mm ISO 100, Velvia100

Rolleicord IV, Xenar 75mm F3.5, ƒ/3.5 75 mm ISO 100, Velvia100

Rolleicord IV, Xenar 75mm F3.5, ƒ/3.5 75 mm ISO 100, Velvia100

Rolleicord IV, Xenar 75mm F3.5, ƒ/3.5 75 mm ISO 100, Velvia100